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中学校の教科書に「私のタンポポ研究」が掲載されました

教科書への作品掲載のお知らせです。 このたび、2021年4月から使用されている、 中学校の国語の教科書 『 新しい国語1 』 (東京書籍)に 私の作品『 私のタンポポ研究 』 が掲載されています。 詳しいことは出版社の紹介サイト →  こちら をご覧ください。 中学生のみなさんに作品を楽しんでいただけたら幸いです。 そして、タンポポや生き物、自然環境などへの関心を深める きっかけとしてお役に立つようなら、著者としてとても嬉しいです。 この作品は『わたしのタンポポ研究』(さ・え・ら書房)を 元にして 書き下ろしたものです。 『 わたしのタンポポ研究 』も、 よろしければ、お手にとってご覧ください。        

シソバタツナミ

シソ科のシソバタツナミです。いつまでも見ていたいような 色合いの 花でしょうか。 改めてシソ科の花をみてみると、花びらは筒状ですが、先の ほうにある深い切れ込みにより、花が上と下に割れるような 形になっています。 細かいことですが、上のほうは「上唇」、下のほうは「下唇」 といいます。唇にみたてての名称のようですね。 シソバタツナミはといえば、まあ、なんとなくの下唇のほう は唇っぽいような気がしなくもないでしょうか。 この下唇を指でそ~っと上から押してみても何の変化もあり ません。次にかぶと状の上唇をうまくめくると、隠れていた 雄しべ4と雌しべ1が姿をあらわします。

キキョウソウ

街の中でみかけたキキョウソウ。花は小さなキキョウといった 感じでしょうか。思わずしゃがみ込んで見入ってしまいます。 写真のキキョウソウは30cmほどでしたが、大きいものでは 60cmくらいになるそうです。 北アメリカ原産の植物で、1940年代には東京に生えていた そうです。別名はダンダンギキョウ、全体の姿をみるとわか るような気がします。

ガクウツギ

白い花が目をひくガクウツギ。この白い花には雄しべも雌しべ も ありますが、タネをつけることはなく、装飾花といわれています。 ちなみに白い花びらはガクです。 装飾花から少し離れて淡い黄緑色の花があります。何かつんつん として見えるでしょうか。こちらは、き ちんとタネをつける花で す。近づくとわかりますが、 濃くて甘いような香りも独特かもし れません。 ガクウツギはユキノシタ科の植物。名前にウツギとついてい ま す が、 以前紹介したことのある ツルアジサイ などと同じアジサイの グループに属しています。

ジュウニヒトエ

姿かたちが目をひく、シソ科のジュウニヒトエ。日本に固有の 植物です。 一つひとつの花も、よく見ると特徴的なかたちをし ていて面白いですよね。 群生している姿もみかけますが、こちらは山中に数株が生えて いました。 とてもよく似た植物に、園芸品種のセイヨウジュウニヒトエが あります。 庭先や花壇などで見かけることもあるかもしれませ んね。 ちなみに、セイヨウジュウニヒトエの花は濃い紫色です。

クサノオウ

郊外でなら、そこかしこで見かけるケシ科のクサノオウ。花だけ みると 素朴な 感じでしょうか。 葉や茎をちぎってみると、そこから黄色い乳液がじわっ と出てき ます。この乳液がいかにも毒々しい色で、心ひかれると同時に、 やや警戒心がはた らきます。 クサノオウの葉や茎などには20種類ほどのアルカロイドが含ま れて いるそうです。そのため、古い時代から薬草として広く利用 され てきました。 ですが、薬にもなるが毒にもなる草のようです。あまり強い毒で はないのですが、死亡例も報告されています。やたらに口 にしな いほうが無難かもしれません。

ウスバサイシン

下を見て歩いていても、うっかりすれば気がつかないような 花です。ウスバサイシンの花は地味といえば地味。さらに、 地ぎわから生える葉の根元に咲いているので、花の姿が自ら の葉により 隠れてしまっています。 花はめしべ6、おしべ12からなります。見れば見るほど、 味わい深い姿でしょうか。

ホタルカズラ

瑠璃色の花が鮮やかで周囲の緑から浮かび上がるようです。 花の咲き始めは、やや赤味を帯びています。このような色の 変化が面白いですね。 花の径は2cm弱と小さいのですが、色合いとともに白いスジ 状のところも目立っています。

ワサビ

ワサビ(山葵)の地下茎をすりつぶして作る「わさび」は食卓に 欠かせない香辛料ですね。さらに、地下茎だけでなく、ワサビの 花や茎、葉も食すことができ、その辛みや香りを楽しめます。 ワサビはアブラナ科の植物で本州や樺太に分布していて、冷涼な 地域では栽培もされています。 花は春先に咲き、花弁は4枚、雄しべ6、雌しべ1です。

フデリンドウ

花の美しい色合いが印象的なフデリンドウ。とても小さな 花で、うっかりすると踏んでしまいそうですね。くれぐれ も、足もとに気をつけて歩きましょう。 写真をよくみると左と右の花は様子が違うことがわかるで しょうか。左の花はちょうど雌しべが中央部に出てきた状 態ですが、右の花は雌しべがぐんと伸びています。 フデリンドウは、まずは雄しべだけの花が咲き、しばらく すると雌しべが伸びてきて、雌しべと雄しべからなる花へ と変化するようなのです。 フデリンドウを見かけたら、ぜひしゃがみ込んで観察して みるとちょっと楽しいかもしれませんね。

ショウジョウバカマ

林内にぽつりと生えていました。 ショウジョウバカマは漢字で 書くと「猩々袴」となります。 花の形がちょっと変わっていて 特徴的ですね。 ショウジョウバカマの花に注目すると、 完全に開花する前には 雌しべだけが花から飛び出していて、 雄しべはまだ開く前の花 の 中です。 雌しべが先に成熟することで、 自分以外の花の 花粉 が、 雌しべにつくチャンスが増えそうです。 しばらくすると、写真のように花が開き 、 雄しべの葯からは、 花粉がでてきます。

アミガサタケ

春、草原などに生えています。やや不気味な感じもしますが、 ヨーロッパ、特にフランスでは食材として好まれているのだとか。 バター炒めなどが人気なのだそうです。 アミガサタケを食す機会が なかなか ありませんが、そのうちに チャレンジなどしてみたいような、してみたくないような。 なお、近縁のシャグマアミガサタケには毒がありますが、 加熱するなどして毒を抜くと美味しいようですよ。  追記: シャグマアミガサタケの処理方法に関する     冊子を ダウンロード できるサイトは、 こちら 。